【クラシア】広島は薬研堀の整体・酸素カプセル。入口

 広島の飲み屋街を徘徊していると、「もみほぐし整体と酸素カプセルの店」なる看板が目についた。

 酸素カプセルか……。何かの本で、ご高齢の作者が「私の健康と若さの秘訣は酸素カプセルにあり」と書いておられたのを読んだことがある。

 一度経験してみるかと入ってみた。「クラシア」というお店である。

【クラシア】広島は薬研堀の整体・酸素カプセル。看板

 店内はこじんまりとしており、奥の方に整体用のベッドが置かれた部屋があって、その手前に噂の酸素カプセルと思しきものがある。

 男性の整体師さんに迎えられ、コースを選ぶ。この度は初めてなので、整体30分、酸素カプセル30分のセットコースにした。

【クラシア】広島は薬研堀の整体・酸素カプセル。料金表

 整体用のベッドにうつ伏せとなり、さっそく足の方からぐりぐりとされる。気持ちよさと痛さの境目をつく、絶妙な力加減。まさに痛気持ちよし。背中や肩の辺りはかなり凝っていたようで、この周辺をぐりぐりされると気持ちよくていつの間にか寝てしまった。

 さて30分の整体が終わると酸素カプセル。カプセルの蓋を開けてもらって、その中に横になり、説明を受ける。

 カプセルの中には気圧調整レバーがあり、もし耳が痛くなるようなら気圧を下げ、大丈夫そうならもっとあげても良いとのこと。またインターホン(普通の家の玄関にあるようなのと同じもの)があって、何かあればそれでスタッフに声をかけることもできる。暑いようならエアコンも付けられるそうで、リモコンを借り受けた。

 カプセルの蓋が閉じ、ガラス張りのそれに毛布がかけられ、暗くなったところで酸素カプセルが始まる。機械音とともにカプセル内の空気に何かが発生し、なるほど耳が痛くなる。いわれたとおりにレバーで気圧を下げた。

 エアコンもつけてみた。涼しくはなるが、なかなかの轟音である。酸素カプセル自体の機械音もそれなりなので、かなりやかましい。エアコンはまあいいかと思い、オフにすることにした。

 やはり気圧の関係か、車などで山間部を走っているときに発生する耳詰まりの感覚が起こる。口を閉じ鼻をつまんで強く息を吹き、空気を耳の穴を通して解消する。

 そんなことをやっているとやがてある程度この状況にも慣れてきたように思ったので、気圧を上げてみることにした。別にMAXにしたわけではなく、最初と同じくらいにした。

 カプセルの中で、ぼーっとして過ごす。せっかく酸素が満ちているのだろうから、意味があるかどうか知らないが、深呼吸などしてみる。

 寝て過ごせるかな? という思いもあったが、酸素カプセルの機械音や気圧の感覚もあるので、眠気は来なかった。これもまた慣れると違ってくるのかもしれない。

 そのうちに30分が経ったのであろう、機械音が変化し、プシューッと気圧が抜けていくような音がした。気圧メーターと思しき電子パネルの数字が低下してゆく。

 完全に音も途絶え、静寂が戻ると、整体師さんが蓋を開けてくれて終了である。

 初めてだからか、酸素カプセルの有効さというのを明確には感じ取れなかったが、まあ気分がスッキリしたような気はする。

 ともあれ良い休憩になった。リフレッシュした気分で、また夜の街を徘徊することにした。