ウッドワン美術館

 広島の山奥にある美術館、ウッドワン美術館でやっている「つながる美人画展」を見に行った。

ウッドワン美術館 つながる美人画展
©ウッドワン美術館

 桜の花びら舞う春の山の中をドライブし、やがて美術館にたどり着いた。

 古典の名絵師から現代画家まで、さまざまな個性を有する女性画がメインだが、中には動物の絵とか、森蘭丸の絵とかもあった。

 いちばん良かったのはレオナール・フジタの絵。レオナール・フジタこと藤田嗣治にもいろいろな画風の作品があるが、主線のはっきりした女性画は、現代にも通じるポップさとやはりこの画家にしかない独特の美がある。

 常設展の方も見た。幕末・明治期の薩摩焼、アール・ヌーヴォーのガラス作品、マイセン磁器、といったものが展示されているそうで、そんなに期待はしていなかったがこれがなかなか凄かった。

 極めて華やかで煌びやか、そしてファンタジックな世界がそこにあった。特にマイセン磁器。細部に至るまでじっくり丁寧に鑑賞し、そこにある物語を想像したくなる、そんな作品で溢れていた。

 ところでこのウッドワン美術館自体にも来るのは初めてである。美術館のまわりもうろうろしたが、駐車場に巨大な切り株のようなものがあった。

ウッドワン美術館 ビッグカウリ

 これはニュージーランドで発掘された、カウリという木の埋没木だそうで、およそ5万年前のものなのだそうだ。

ウッドワン美術館 カウリ

 美術館の庭にも、それより小規模ながらカウリの株がある。これも4~5万年前のものとのこと。

 この美術館のある広島県廿日市市吉和はリゾート地で、美術館のすぐ近くにはスキー場、周辺にも温泉やゴルフ場、乗馬クラブなどがあるのだそうな。次回何かの美術展で再び訪れるなら、それらも同時に楽しんでみたい。