【ひろしま美術館】「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」展を見てきた
ひろしま美術館へ。「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」展へ行ってみた。
広島駅のひとつ手前、新白島駅にて下車。暑い中をてくてく南下し、美術館へと向かった。
9時の開場の少し前に着いたので、池の鯉を眺めながら待った。やがて9時になった。入場。
渡邊庄三郎という人は明治18年に生まれ、昭和37年に亡くなった人で、自身アーティストでもあったようだが、それ以上に版画の版元として名を成した人なんだそうな。多くの有名画家に下絵を描いてもらって、それをもとに版画を作成する「渡邊版画店(現在の渡邊木版美術画舗)」の経営者だったとのこと。
この展覧会では、その渡邊版画店制作による版画の数々を見ることができる。
さまざまな作家が下絵を担当したさまざまな版画作品が展示されている。高名な日本画家、外国人の画家、浮世絵風もの、大正・昭和モダン―――つまり現代から見ればレトロ―――なもの。当然作家や作品によって作風は異なるのだが、色合いとか雰囲気とか、どこか共通点も感じられるのは、同じ版元による版画だからだろうか。
個人的に一番印象に残ったのは役者絵―――インパクトたっぷりな丹下左膳の絵であった。
ところでひろしま美術館のカフェ「シャルダン」ではよく、特別展ごとの特別メニューが期間限定で出る。せっかくなので食べてきた。
大正から昭和にかけての喫茶店をイメージした「プリンアラモード」。
しっかり濃厚だけれども素朴な、まさに懐かしいお味。いまの少年少女たちからすれば、むしろ斬新な味に感じられるのだろうか。