【ホーランエー食堂】周南市・粭島にある漁村の料理屋さん。せいろ蕎麦のセット
粭島(すくもじま)は「フグ延縄漁発祥の地」とされる瀬戸内海の小さな島で、山口県は周南市の一部となる。
地元であるし、橋でつながっているので行くのに船が必要なわけでもない。行こうと思えばいつでも行けるのだが、まぁ特別な用事もないわけで、しかしながら暇を持て余していたのでドライブがてらに行ってみた。
島の神社を参拝し、さあどうしようと思っていると、神社すぐ近くのホーランエー食堂がオープンしていることに気付いた。店の名前は知っていたが、行ったことはない。週に2日くらいしか(木曜と土曜)開けない店だそうで、せっかくなので昼食を食べて行くことにした。
古民家を改装した雰囲気のあるお店である。
中もあたたかみを感じる和風レトロ、和風アンティークなグッズで満ちている。
入口周辺に飾られたのオブジェ。その上の方にはドカベン。
年季の入った、おそらくもう動いてない時計。薪。
さて注文だが名物・せいろ蕎麦のセットにした。
まず届いたのはタコ飯、じゃこ天、お漬物。
じゃこ天は売り物にならない雑魚を漁師さんから分けてもらって、それに様々な手間や工夫を加えて天ぷらに仕立て上げたもの。若干ワイルドなアクや苦味のようなものも残っているが、それも含めておいしい。
タコ飯は素朴な中に海の旨みが感じられる逸品。
続いては本格的にお蕎麦その他が届く。
左下のものは「蕎麦のかりんとう」だそうな。お蕎麦をカリカリに揚げたもののようである。そのまま食べても良いし、蕎麦つゆに入れて天かすのようにしても良さそうだ。
お蕎麦は店主さんの手打ちだそうで、いかにも生といった、透明感をともなった新鮮さを感じる食感。卵焼きや野菜は素朴なお味で、蕎麦と一緒に食べておいしい。
蕎麦を食べ終わったころに、蕎麦湯が届く。ドロリとした蕎麦湯を、蕎麦つゆで割って頂く。
デザート。豆乳のブラマンジェ、橙ソースかけ。クリーミーさと共にある、柑橘系の酸味と甘さ。飲み物は手作り梅ジュース。濃厚だがさっぱり爽やかな甘酸っぱさ。
品数も多くて十分満足。潮騒と海の香りに満ちた漁村で、ゆったりとした時間を過ごせた昼下がりであった。